今回は機材の話。「MacBook Proを買わなくても、今のMacBook Air(メモリ24GB)で足りそうだ」という結論に至った話を書きます。

正直、少し前まで無理だと思っていました。ローカルLLMだけでメモリの大半を持っていかれるのに、そこへ開発用のコンテナ環境まで足すなんて、と。

まず結論

共存はできました。ただし「同時に全力で動かす」のではなく「切り替えて使う」形でです。ここを取り違えると再現できないので、正直に書きます。

そして気づいたのは、この使い方が、自分の作業スタイルとぴったり一致していたことでした。

人間は、どうせ一度に一つのことしかできない。
だったら、機材も一度に一つ動いていれば足りる。

メモリ収支は、正直ギリギリだった

まず数字を正直に出します。24GBの内訳は、おおよそこうなります。

  • ローカルLLM本体(大きめのモデル):14GBほど
  • 会話が長くなると使う追加分:数GB
  • macOS本体やブラウザなど:5GBほど
  • コンテナ環境の土台:2GB

足すと、24GBのほぼ全部。余裕はありません。「共存できた」と言っても、余裕綽々ではなく、やりくりして収めたというのが実態です。

実際、コンテナの土台を起動したままにしていたら、AIの応答速度が3割ほど落ちていました。裏で寝ているだけの土台が、それだけ場所を取っていたわけです。

では、なぜ成立したのか

成立させたのは、性能ではなく3つの仕組みでした。

① コンテナ環境を「止めればゼロ」にできた

常駐するタイプの道具ではなく、コマンドで起動して、終わったら完全に止められるものを使いました。止めればメモリは1バイトも残りません。「使うときだけ建てて、終わったら畳む」という形です。

② AIのほうも、放っておくと勝手に片付いてくれた

これは設定を見ていて気づいたのですが、一定時間リクエストが来ないと、モデルが自動的にメモリから降りる仕組みがありました。

つまり、私が検証作業に集中している間に、AIのほうが勝手に場所を空けてくれる。手動で何かする必要はなかったのです。

③ そもそも、私は一度に一つしかやっていなかった

そして、これが一番大きい理由でした。

考えてみると、AIに相談しながら、同時にコンテナで検証するという作業を、私はしていません。「AIに聞く時間帯」と「手を動かして検証する時間帯」は、実際には交互に来ます。

両方を同時に全力で動かす必要は、最初からなかったのです。

いちばんの発見:作業スタイルと、メモリ節約が一致していた

ここが今回、書き残したかったことです。

このブログで何度も書いてきたとおり、私は手を広げすぎて失敗し、意識してやることを絞ってきました。同時に3つ進めず、一つずつ片付ける。週2〜3時間しかないから、注意力を分散させない。

その作業スタイルが、そのままメモリの使い方として最適だったわけです。

集中して一つのことをやるなら、
マシンも一つのことだけ動いていればいい。

逆に言うと、「全部を同時に動かしたい」という欲求こそが、より大きなメモリを要求していたのだと気づきました。作業を切り替える前提に立った途端、必要な性能は一段下がったのです。

だから、今はMacBook Proを買わない

以前の私なら、ここで「やっぱりProの64GBが必要だ」と考えたと思います。実際、機材の相談をしていた頃に、こう釘を刺されていました。

買い替えの判断は、壁にぶつかってからが正解。

今回、壁だと思っていたものは壁ではなく、使い方の問題でした。もし何も考えずに「メモリが足りないから」と上位機種を買っていたら、買った後も同じように土台を起動しっぱなしにして、また足りないと言っていた気がします。

性能は不足を隠しますが、使い方の下手さは、性能では直りません。今回それを、24GBという制約が教えてくれました。

ただし「買うべき条件」も、今のうちに決めておく

とはいえ「一生買わない」と言い張るのも不健全です。冷静な今のうちに、どうなったら買うかを書いておきます(撤退線を先に決めておく、というのはこのブログの型です)。

  • 切り替えでは足りない作業が、日常的に出てきたとき(AIを動かしたまま、重いビルドを並行させ続ける必要が出たなど)
  • 切り替えの手間そのものが、作業時間を明確に食い始めたとき
  • 今のモデルでは力不足で、明確に大きなモデルが必要になったとき

逆に言えば、これらが起きていない今は、買っても速くなるのは機械であって、私ではないということです。

おわりに ── 制約は、工夫を教えてくれる

今回いちばん面白かったのは、「足りない」と思っていたものが、実は「使い方を知らなかった」だけだったことです。

もちろん、24GBが万能だと言うつもりはありません。収支はギリギリで、切り替えの手間も確かにあります。それでも、手持ちの機材でどこまでやれるかを、先に絞り切ってみる価値はありました

機材を買うのは、いつでもできます。でも「工夫すれば足りた」という発見は、買ってしまうと二度と得られません。今回のいちばんの収穫は、共存できたことそのものより、不足を感じたときにまず疑うのは機材ではなく使い方だ、と体で分かったことでした。

同じように「メモリが足りないから買い替えかな」と悩んでいる方は、一度、「同時に動かす必要が本当にあるか」を数えてみてください。案外、答えはそこにあるかもしれません。


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